柔整施術とは、柔道整復師(柔整)における技術による施しをすることです。
技術による施しとは、手技療法(マッサージ・骨格の矯正・ストレッチ・テーピングなど)による施術のことを指します。
※よく治療と表現す方もおられますが、『治』という言葉が扱えるのは医業(医師・歯科医師に限られています)で取り扱う言葉で、我々柔道整復師も患者様に会話でわかりやすいという便宜上で取り扱うことがあります。

柔道整復師とは、3~4年間の専門学校(高校卒業資格必要)、もしくは大学でのカリキュラムを終え、国家試験を合格して取得できる資格になっています。
H27年では全国に109校あり年間約6000人の資格者が生まれています。
以前は全国に14校程の校数しかなく年間の合格者が約1000人だったそうです。
また、柔道整復師は代替医療(通常医療の代わりに用いられる医療)という部分になるのですが、この代替医療の仲間として、柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など様々な資格があります。
簡単に言うと、医師・歯科医師以外の医療系の資格ということになります。

柔道整復師が開業しているお店のことを、近年では整骨院(接骨院)といいます。
よく整骨院と接骨院は何が違うの?と聞かれることがありますが、実は名前が選ぶことが出来るんです。整骨院や接骨院の他には、ほねつぎ(院)、柔道整復院、などがあります。

柔道整復師が出来ることは、柔整施術であるということはお伝えしたのですが、その中で保険を活用した保険施術になると適応の疾患が限られています。
適応疾患は骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷の5つとなり、それに該当しない症状を判断すること(無病・未病)となります。

骨折とは

骨の損傷のことで『骨折は骨組織の連続性が完全あるいは部分的に離断された状態のこと』というのが定義ですが、簡単にいうと、骨に傷がついたら骨折です。
骨に亀裂が入ったことも、完全に折れていてもどちらも同じ骨折だということです。
柔道整復師はその骨折を見極め、部位によって応急手当として整復(骨を元の位置に戻す)をして病院に診察依頼をすることが出来ます。

脱臼とは

関節内の骨の位置関係が逸脱した状態のことで『関節を構成している関節端が解剖学的状態から完全または不完全に転医して、関節面の生理的対象関係が失われている状態』というのが定義ですが、簡単にすると骨の位置がズレたら脱臼です。
骨折と同様で、脱臼も症状に応じて応急手当をさせてもらうことは可能です。

捻挫とは

関節を捻ることで『骨と骨の間に起こる急激な捻れ、あるいは激しい外力による関節周辺の関節包や靭帯の損傷のこと』というのが定義ですが、簡単にいうと捻って関節を負傷することですね。整骨院は一番多い症例かもしれませんね。

打撲とは

筋肉に外から力を加えること『筋肉など体に外からの力で刺激されること』というのが定義ですが、一番イメージがわかりやすいかもしれませんね。

挫傷とは

筋肉を引き伸ばすことで『筋肉の収縮力や応力が筋の強度を上回った場合に損傷する、介達外力で起きる』というのが定義ですが、簡単にいうと運動後の筋肉痛や肉離れですね。

上記までの骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷の症状で保険を使った施術を行うのですが、保険を使う際にもう一つ重要なのは、患者様自身が負傷していることを認知しているかです。
認知とは、負傷原因(痛い、痺れる、動かない、動きにくいタイミング)をわかっているかです。

負傷の原因として、私たちが知りたいのは、いつ、どこで、どのように痛くなっているかということですので、整骨院(接骨院)に来院される際は一度自分の身体をどのようにした時に気になるのか確認してから来ていただけるとスムーズな施術が受けられますので、よろしくお願いします。